ツンデレ★王子 -2nd-
「頑張ってこい」


そう、小さく先輩が呟く。

頑張ってこいって…

頑張ってもこの緊張はどうすることもできないよ…


「…愛里」


……

久しぶりに先輩の声であたしの名前を呼ばれた。

不思議と緊張が消えていく。


「好きです…先輩」


それは…

魔法の言葉。


「は…!?なんで今そんなこと…!」


あたしは電話を切った。

いきなり切ったから先輩は怒っているだろう。

でもそれ以上に…

…顔が真っ赤なような気がする。
< 77 / 202 >

この作品をシェア

pagetop