ツンデレ★王子 -2nd-
「じょ…冗談だよ!」

「……」

「ごめんね、愛里…本気で悩んでるのに…本当にごめん」


ななは悪くない…

…あたしが悪い。

さっき大声を出したのは、ななに怒ったからじゃない。

先輩に会えない寂しさを、神谷くんの優しさに甘えて…

先輩の代わりに神谷くんを利用して…

自分が情けなくなって…

…自分にムカついた。


「とにかく、早く返事した方がいいよ」

「…うん」


あたしは小さくうなずいた。
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