忘却は、幸せの近道

決断

「私....
退院して落ち着いたら、出て行きます。」


まだ、言うはずじゃなかった。


でも、私は、言わずには言居られなかった。


「「「はっ?」」」


みんな呆然と立ちすくんでいた。



けど、一緒にいられないから。


それは、ずっとずっと前から考えてた。


「だって、みんなと一緒に住むのは、無理だと思わないかな?」


家族だからっていう理由で一緒にいる意味は、ない。


「けど、梨依は....」


やっぱ、理由なんてないんだ。


あの時から、やり直したいって思えないんだ。


ただ、自分の手元におきたいんだ。


そして、安心したいだけなんだ。


やっぱ私って、最低だな。


こうやって、人を試して。


本音を知りたい。


上っ面は、もういらない。


誰から、言ってくれるかな?


沙奈ちゃん、あたりかな?


沙奈ちゃんは、確実に賛成さてくれる。


沙奈ちゃんは、いつも困った顔をしてるから。


その気持ちがわかるから、いいけど。


ちゃんとした気持ちを知りたい。


他のみんなは、反対かな?
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