忘却は、幸せの近道

未来②

どうして、私だけが苦しむの?



どうして、神様は私に試練を与えるの?


神様なんて、いないんだった。


幸と不幸は、半分ずつ訪れると聞く。


どっちかが偏ることはないらしい。


けど、私の記憶において幸せなんてあまりない。


辛いことの方が多くて、投げ出したくなる。


誰も助けてくれない。


みんな自分で精一杯だから。


私は、忘れることで幸せを感じていた。


苦痛でしかない事を忘れた振りをするのは、辛い。


けど、幸せな振りをしなければ、みんなも幸せになれないから。


どうして、どちらかなんだろう。


どうして、私はそっち側じゃないんだろう。


わかってる。


あんなことがあって、幸せになろうなんて甘いんだ。


幸せを望んでいたから突き落とされたんだ。


だから、望んじゃいけない。
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