忘却は、幸せの近道
「はっ?」


せんちゃんは、実依を嫌そうに見た。


てか、実依は、私に対してせんちゃんはシスコンって言うけど。


実依に関してもなんだけどな。


似てないとか平然に言う実依に機嫌悪くなるし。


「千里は、私の彼氏の惣くん見たことあるでしょ?」

「あぁー。
あの先輩な。」


やっぱり嫌そう。


「琴ちゃんのお兄さんよ。」


「はっ?
はぁー?」


せんちゃんは、目を見開きながら、実依と琴ちゃんを見比べた。


「私、梨依さんと実依ちゃんが姉妹ってだけで、ビックリなのに。
千里くんと実依ちゃんが双子だなんて。」


ホント、スゴい繋がりよね。


だから、似てるか....


やっと、実依の言った意味がわかった。


だから、琴ちゃんの最初に言った意味もわかった。


「なんか、聞きたいことが増えちゃったかも。
せんちゃんも私と実依と一緒にご飯だよ。」


さっきまで、傍観者だった私は、ニコニコしながら言った。


実依は、首を傾げたけど、せんちゃんは、嫌そうな顔をした。


せんちゃんは、なんでかがすぐにわかったみたい。
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