忘却は、幸せの近道
私は、誰もいなくなった部屋で思い出していた。


夢じゃなければ、名刺が鞄の中にあるはず。


私は、鞄をひっくり返し探した。


「あった。」


名刺には、伊藤レディースクリニックの医師の伊藤 春奈と書いてあった。


私は、さっそくここに行こうと思った。


望んじゃいけないかもしれないけど、そこには僅かながらに希望をもてると思ったから。


私は、早速着替えて準備した。


誰か、私の体を洗ってくれたんだ。


気持ち悪さがない。


てか、パジャマに着替えさせられてるし。


沙奈ちゃんかな?


沙奈ちゃんには、辛い思いさせたかな?


ごめんね。


でも、ありがとう。
< 19 / 169 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop