忘却は、幸せの近道
放課後。


なぜか、春奈さんの弟さんと病院に向かっている。


みんなには、勘違いされて散々だ。


でも、今日はどうしたんだろう。


私には、理由がさっぱりわからなかった。


「あんたさぁ〜」


「はい?」


「彼氏とかいないわけ?」


「急になんですか?」


話しかけられたと思ったらこれとかわかんない。


「彼氏いたらさぁ〜。
勘違いしたんじゃないかなって思ってさ。」


「いないから、大丈夫です。
それより、先輩は?
先輩、人気みたいですし。」


私よりは、先輩の方が勘違いされたら大変そうなのに。


「いねぇ〜し。
それに....」


なんか見つめられてる?


なんで?


なんか、恥ずかしいし。



「キャッ」


「大丈夫か?」


転びそうになった私を先輩が抱き留めた。


なんかドキドキする。


私は、ドキドキが心地よくて意識が遠のいた。
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