忘却は、幸せの近道
俺がたまに弱気になると現れるんだよな。


偶然なんだろうけど、助かる。


諦めたくないのに時間が過ぎるに連れて、不安が加速する。


このまま、梨依は目覚めないんじゃないかって。


そんな事を考えたくないのに。


おかしいだろ?


梨依は、ただ眠ってるようにしか見えない。


異常なんて、見つからないし。


今すぐにでも起きる感じなのに。


けど、梨依の時が止まった。


それは、俺もで。


だから、毎日変わらずに梨依の病室に通っている。


いつ目覚めてもいいように。


なるべく、俺がいるときに目覚めるように。


いれるだけ一緒にいる。


自分の時間を梨依に使いたいから。


梨依のためじゃない。


自分のため。


自分が一緒にいたいから。
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