忘却は、幸せの近道
「とりあえず、梨依をベッドに連れてかないとな。」


梨依の一番目の兄さんがようやくこちらに視線を向けた。


「そうだな。
いろいろ聞きたいこともあるし。」


梨依の三番目の兄さんも俺に視線を向けた。


「梨依が、怖がることは、もうないんだしな。」


さっきまでのショックは、なに?


って、感じに切り替えの早い梨依の二番目の兄さん。


「梨依ちゃん、私たちよりも信用できる人がいるのが悔しいな。」


誰だっけ?


あぁー。


梨依の一番目の兄さんの嫁。


「梨依ちゃん、私とせんちゃんをウザく思ってた部分もあったもんね。」


梨依の妹か。



「極度に心配しすぎたのが、悪かったのかな?」


梨依の弟。


この2人は、同じ高校だったな。


梨依と一緒に登下校しようと思ったら、断られたっけ。


懐かしい。
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