忘却は、幸せの近道
梨依は、なぜ俺とつきあったんだろう。


半ば無理矢理もあったけど、最終的には、梨依の返事を待った。


あの頃の俺は、必死だったな。


梨依を見ながら、思い出していた。


俺と梨依の出会いは、高校なんだけど、俺はその前から知っていた。


梨依が病院に通院するのを見かけたんだ。


その時に、俺は、一目惚れしてしまったんだ。


兄さんと姉さんに彼女は、誰かとすぐに聞いたっけ。


けど、医者の守秘義務があるからだめと断られた。


当たり前の事だから、仕方ないけど。


俺は、見た目はちょい軽めに見られるけど、実際はそんなんじゃないから、梨依に話しかけることはできなかった。


梨依が通院する姿を偶然をよそおって、見るのが精一杯。


ストーカーみたいだよな。


けど、一途に梨依を思ってたんだ。


そんな片思いをして2年。


情けないよな。


一回も話しかけてないのが.....


自分の性格を呪うよ。
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