忘却は、幸せの近道

忘却

卓がテキパキとやってくれたおかげで、私の家族とかがきた。


てか、私、さっぱり。


誰かわからないよ。


私は、不安げに卓を見た。


しかも、誰も声を出さないから余計に怖いよ。


たぶん私は、明らかに他人みたいな顔をしてみんなを見たせいだと思う。



「梨依、ほらっ.....」


卓もなにかいいたいみたいだけど、言葉に詰まってる。


「卓、ごめん。
わからない。
誰？」


私は、素直に卓に聞いた。


そして、ゆっくりとみんなを見ると落胆していた。



けど、仕方ないじゃない。


たぶん、抹消したかったんだ。


私にとって、この家族は必要ないんだ。


だから、卓以外には、春奈さんとかしか覚えてないんだ。


この人たちは、私になにをした？