俺様な死神研修生!



「いっぱい買ったな。」

「そうだね。」

「飯でも食うか。テキトーに済まして帰るぞ。」


と言って連れてこられたのはファーストフード店。

雰囲気もへったくれもない。

って、なにを期待してるんだか。

変な自分に溜め息をつく。


「んまい。」

「そだね。」


単語の会話。

ってか、会話なんだろうか。


「お前、ポテト喰わねぇの?」

「え?」

「いただきます。」


返事もしていないのにポテトを盗られると、うん、ムカツク。

せっかく「あげる」って言おうとしたのにさ。


「ちょっ!なに人のポテトとってんのさ!」

「お前の目がいらないっつってた。」

「そんなの言ってないし!返せ!」

「女がそんなのにがっつくなよ。ったく、食い意地の強ぇ。」

「ばっ!いらない!」

「どっちだよ。」


なんて、黙々と私のポテトを頬張る恭汰。

どうも恭汰と一緒だと私のペースが崩れる。



「んめぇ~。」


なんて笑顔見せても知らない!

恭汰なんて知らない!

恭汰の事なんて気にしないし。

気になんてなってないし。




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