俺様な死神研修生!
「死神・・・・研修生?」
「あぁ、すげぇだろ!」
ムフーっと鼻の穴を広げるように自慢顔をする彼。
大して凄いとは思わない。
「どうした!あまりの恐ろしさに声もでねぇか!」
「いや、別にそういうわけじゃ・・」
「そうかそうか!命が惜しければ命乞いしろ!」
馬鹿だ。
全く話し聞いてないよ、コイツ。
「別に?死神さん、アタシを殺しに来たんでしょ?早く殺してよ。」
「なにぃ?」
「早く殺して?痛みは感じないよね。」
「そりゃぁそうだけど・・。」
月明かりで照らされた、彼の顔はまだ子供じみていた。
私と同じくらいの年に見える。
「面白くねぇ。」
「面白くない?」
「俺は命乞いする野郎を殺すのが憧れなんだ。こんな死にたがる野郎なんざ別に面白くともなんともねぇ。」
意味わからない。
その人がどう思っていようと関係ないでしょ?
彼にどんどん苛々してくる。