俺様な死神研修生!
「じゃぁ、さっさと殺せばいいだろう!」
「いつか、必ず殺します。アイツともそう約束しました。」
妙に静かな恭汰の声。
いつか殺す。
その言葉がまた胸に引っかかる。
「お前って奴は・・・。」
「大丈夫ですよ、秋本さん。」
「“陽菜乃”って名前聞いて驚いたよ。咄嗟に“知り合いと同じ名前”ってごまかしたけど。」
「はは・・すんません。」
「まぁ、お前の仕事だ。好きなようにしろ。」
「はい。」
なんか一段落したみたい。
と同時に足音が近寄ってくる。
こそこそと私は立ち去ろうとした。
「お前、明るくなったな。」
「え?」
「陽菜乃ちゃんのお陰か?」
「な、わけ・・・。」
「“死神の掟”忘れたわけじゃないな?」
“死神の掟”?
「もちろん。」
「ならいい。」
近づいてくる足音から逃げるように私はリビングに戻った。