俺様な死神研修生!
「あ、早かったですね。」
リビングに戻ってきた秋本さんを何事も無かったかのように迎えた。
秋本さんもニコリと笑う。
後ろから恭汰の顔が見えた。
「紹介する、この人は秋本さん。」
「知ってるよ。」
「俺は、恭汰の先輩なんだ。」
「先輩?」
「そ、死神の。」
あぁ、そういうことか。
「驚かないみたいだね。」
「そりゃそうですよ。死神の存在を受け入れたんですから。」
「はは・・君は面白い。」
正直驚いた。
秋本さんが自分の正体を明かしたことを。
さっきの会話で確信はしてたけど。
「うーん。恭汰の元気そうな顔も見れたし、俺はそろそろ帰るかな。」
恭汰はすんなりと秋本さんを見送った。
せめて晩御飯くらいは食べていってもよかったのに。
死神と言えど秋本さんは悪い人ではない気がしたから。