短編・虹
「これで、最後がきれいにしめくくれるね。
・・・私達の、毎日の思い出という名のアルバムがさ。
毎日の何気ないひと時の、心に残っている思い出が、きれいにしめくくられたよ!

これで、心のつっかえが、消えた。」

・・・・やっぱり、ゆきもおもってたんだ。

何か、わすれているような感じ。

「それじゃ。私、いくね。・・・むこうにいっても忘れない。
この虹のことをずぅっと忘れない。もちろん、今までの思い出も、すべて。
・・・そらのむこうにみずきがいると思ったら、勇気でてくるし!」

親友は、笑顔で、泣きながら、私に、言った。

「・・・・忘れるわけ、ないじゃん!

・・・・いままで、サンキューね!」

私は、泣きながら、サンキューって言った。
ありがとうって、言った方がよかったかな?


「私こそ、いつも隣にいてくれて、うれしかったよぉ・・・

じゃあね!元気で!」

「バイバイ!そっちこそ、体を大切にして、毎日を楽しく過ごして!ね、約束!」



・・・・こうして、最後にゆびきりげんまんして、

車が見えなくなるまで、ずっと手を振っていた。







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