ビター恋愛~過酷な試練~㊤
自分の無力さと両親の不都合さに苛立ちが更に募る。
軋む椅子が無性に悲しい。
「―――何で・・・?」
「・・・真実を話せばそこまでだと思うから」
「愛子に・・・?」
「・・・・」
親父は縦に小さく首をふり、力強いこぶしを握り締めたのを見た。
「――――愛子は・・・そんなマヌケじゃねぇよ・・・」
・・・・
そんな簡単に見るな。
俺は親不孝だ。
昔からずっと。
これだけは変わらない。