君想う



いつも怜君の隣にいるはずの麻貴の姿はない。




「麻貴、用ができたらしい。夕飯までには帰ってくるって。」




麻貴に用事って珍しいな。




「で、何て頼まれたの?」




「真奈が絶対荷物は引きずるから手伝いに行けって…。さすが双子だな。」




ぴったり当たってるし…。



怜君はそのまま荷物を持って歩いている。




「怜君っ…持つってば!!」




私は怜君から荷物を奪おうとした。
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