君想う
09章
私は毎日、麻貴のお見舞いに行った。
「まーきっ。来たよ。」
麻貴の病室は個室だから周りを気にしなくていいから楽だ。
「麻貴、毎日退屈だろ?」
と、怜君が笑った。
「いや、ずっと寝られるからいい。」
麻貴らしい返事だった。
でも麻貴の病状はどんどん悪化していた。
私たちの見えない所で嘔吐を繰り返していた。
髪の毛も副作用で少しずつ抜けている。