あなたのスッピンも大好きです。

トントントン


ステップを上がってくる足音。



誰か乗ってきてくれた!?



僕はその足音にすがる気持ちで顔を上げた――






!!!!!!





僕は……




自分の目を疑った。




い、今、目の前を通り過ぎた生き物は……なんだ?

体は人のように思えたけれど……



そう、今僕が見たものは確かに人だった。


けれど自分の目を疑ってしまったのには訳があって……


当然ながら人の顔には目や鼻、口といったものが存在する。


なのに、今通り過ぎた人にそれらが見当たらなかったのだ。


僕はあまりにも衝撃的な映像に、


今度こそホラー映画の世界に入り込んでしまったのかと思った。



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