金髪の君*完結

「じゃぁ、ついて来てね。」


先生は私が頷いたのを確認して歩きだした。



「教室棟は職員棟と1階と3階の渡り廊下で繋がっています。
今日は、玄関と下駄箱を確認しながら教室に向かうわね。」



「はい。」



−−−−−−−−−−
−−−−−




「ここが3-Sの下駄箱よ。
そして、高橋さんのはここ。」


先生は高橋のネームプレートが貼ってある下駄箱を右手の人差し指でトントンと叩く。


「っで、玄関を出て左手に正門があるからね。
わかったかしら?」



「はい、わかりました。」



「じゃぁ…あっ!
こらーー!!早く教室に向かいなさーーい!!!」



先生は私に向いていた顔を正門の方に向け、叫んだ。



正門の方を見てみると、金髪で男の子らしき人が沢山の女の子に周りを囲まれていた。
私の位置からは髪の毛のてっぺんしか見えない。



「あっ…白に近い金髪…」



自分の自毛と同じ色の人をジーっと見てみるが、女の人で顔が見えない。
少し興味が湧いて見つづけるが


「もう…」



先生の声に、視線の先を先生へ変えた。




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