金髪の君*完結
顔を上げ、真っ直ぐ前を向く。
「今日、編入してきました高橋葵です。よろしくお願いします。」
自己紹介して頭を下げた。
「やべー!メッチャかわいい!!」
「どこの高校から来たのー?」
「彼氏いるのー?」
「は?へ?えっと??」
「ストーップ!!
一気に質問したらわからないでしょ!
質問ある人は挙手しなさい!!」
「はい!どこから来たんですかー?」
「えーっと…、イギリスから…」
「イギリスー!!帰国子女!?」
「あっ、でも中学は隣の市の東第三中でした。」
「はいはーい!
その目はカラコン??薄い青!」
「いえ…これは自です…」
「まじーでー!羨ましい!!」
「彼氏はー?いんのー?」
「………い……い…ません。」
「ラッキー!じゃぁさ、俺と付き合わない!?」
「へっ?」
突然の告白に驚き、声の主を見ると…
ぎっ…銀髪!!?
どう断るか考えていると
「はいはーい、そーゆーのは後で個人的にやってください。
じゃぁ、高橋さんは窓際の一番前ね。
教科書は机の中に入れておいたから。」
「あっ、はっはい!」
空気を変えてくれた先生に感謝しつつ自分の席へ小走りで向かう。