金髪の君*完結



「ちょっと、離れて!!」


離れようと暴れるが羽交い締めされ離れない。


暴れる私を無視する銀


「よぉ、美穂。」



「……。
アッキー教室行くよ!!」



「へ?み、美穂ちゃん待って!」


「美穂!助けて!!」



私の悲痛の叫びも虚しく、美穂はアッキーの手を引っ張り教室に向かって歩きだした。
アッキーは後ろを何度も心配そうに振り返るが、そのまま美穂に引っ張られて行った。



「−−チッ」


美穂の後ろ姿を見ていると、上から聞こえる舌打ち。
舌打ちした銀を顔だけ後ろに向けて見る。


抱き着いたまま美穂の背中を見る銀の顔は怒っているのか、眉間にシワを寄せていた。





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