金髪の君*完結


頭を左右に振り「知らない。」と言う。


「聞いてないの?帰りのSHRで言ってなかった?」


「出れなかった…」


心と空き教室での出来事を思い出し、赤くなる顔を隠すため俯く。
私の態度を見て「ふぅ〜ん…」と言う美穂はきっとニヤニヤ笑ってる。


「………」


「私もちゃんと聞いてないんだけど、毎年夏休み前にやるんだよね。」


少し沈黙した後に美穂が話だした。


「そうなんだ…」


「そっ、だから早くセーター返さないと。」


「ど、努力します…」


「よし、じゃぁそろそろ帰ろっか?」


席を立った美穂に続き、席を立つ。




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