金髪の君*完結


踏み出した右足を後ろに引き、回れ右。
そのまま席に着く。


後ろの席から「な、何?」と困惑した美穂の声が聞こえた。


反応が出来ない程疲れた。


抱きしめていた紙袋を机の横に掛け、頭を抱えた。


−−−タイミング悪すぎる…



−−−トントン…


頭を抱えていると肩を叩かれた。


頭を上げ、後ろを振り返る。
一樹達は解散したらしく、美穂だけがいた。



「葵、大丈夫…?」


心配する美穂。


「あ、大丈夫だよ?」


「ホント?鼻息荒かったけど…」


さっきまでの私を思い出し、顔が赤くなる。


−−−恥ずかしい…



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