金髪の君*完結


「−−−ぅ…ヒック…」

教室は自習の為、騒がしくアッキーの泣き声は誰にも気づかれない。
俯いた頭を優しく撫でる。


「あのね、アッキー。」


「……」


泣いてるアッキーからの返答は無く、頷くだけだったが聞こえてるのを確認し話し出す。


「前に私と心ちゃん…藤森心が付き合ってたって話をしたよね?」

美穂は私に視線を向け、話しを聞いている。


「私が別れを切り出して、イギリスに行ったのは彼から…自分の気持ちから逃げるため。」


「もう大丈夫だと思って帰国してこの学校に編入したの。
だけど、この学校には彼がいた。」


思い出すのは彼との再会した日。



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