金髪の君*完結
終業式
「死ぬかと思ったぁー!!」
片手にウチワを持ち、勢いよく扇ぐ美穂。
「汗でベタベタ。」
タオルで顔や首を拭くアッキー。
「暑かったぁ…」
ワイシャツの胸元を持ち、パタパタと扇ぐ。
梅雨の季節が終わり、カラッとした夏の季節。
空は青々としていて、白い雲が浮いている。
たった今、終業式が終わりサウナのように蒸しっとした体育館から解放されたところだ。
我先にと体育館を出る生徒に混じり、揉みくちゃにされやっと脱出できた。
新しい空気に触れ、やっと解放された実感がわく。