金髪の君*完結
「あ〜、うん…」
「みじけぇし。」
「う〜ん、気分転換かな。」
髪の毛を触りながら微笑する。
髪の毛を触っている手が少し震えているのは彼に嘘を付いているから。
(あおの髪の毛は長くて綺麗だよな。
金髪も光に当たってキラキラ輝くし、羨ましい。
青い瞳もよく似合ってる。)
昔の彼の言葉を思い出す。
気分転換って言うのは本当。
だけど、付き合っていた時に暇さえあれば髪の毛にキスを落とす彼の姿を思い出したくなくて、別れを告げた日に涙を流しながら切った。
金髪から黒くしたのは彼が褒めてくれたから。
全ては彼を思い出さないために。