金髪の君*完結
----ドンッ!!
「は~な~びや~!!」
大きな音の方へ視線を向けると打ち合わせ花火に火を付けている銀の姿。
「たーまやー!でしょ!」
銀から少し離れた場所からツッコミを入れる美穂。
市販の打ち上げ花火は職人が打ち上げる花火よりはるかに小さいが十分迫力がある。
打ち上げられ、花が咲き、舞い、そして散る。
「---桜…」
「あ?」
「もう一度あの桜が見たいな…」
輝きを失い暗さを取り戻した空を眺めながら呟く。
「あぁ、全て解決したらな…」
「---っ…--う、うん…」
頭をポンポンと撫でた心。
無償に泣きたくなった、この先に何があってもこの約束だけは守りたい。