金髪の君*完結
「--へ?えっ?し、しんちゃん…?」
眉間にシワを寄せた心が近づくにつれ怖くなった私は、右足を引き逃げだそうと回れ右をした。
---が…
「よろしくお願いします…」
回れ右をした瞬間、左手を取られそのまま助手席へ押し込まれた。
観念し、家の場所を伝えると走り出した車。
海へ行くときの気まずさはもうなく、隣にいる心を見ても平気
「---っ…」
なわけがなく、チラチラと横目で見ていると
「いてぇ」
心が私に視線を向けた。
慌てて俯いた私の心臓は速いスピードで脈打っている。