金髪の君*完結
手を引かれ、黒の浴衣を着た心の背中をボーッと見ながらついていく。
カランカランと2人の下駄の音が重なり合って聞こえるのが心地いい。
「葵ちゃん達待って!!」
頬を緩ませながら歩いていると、後ろから未来の声が聞こえ足を止め振り返った。
急に足を止めた私に、手を握っていた心は引っ張られて止まった。
振り返り、私が目にしたのは未来が一樹の手を引き片方の手で浴衣の裾を上げ急ぎ足で近寄ってくる未来の姿。
ふくらはぎが出るまで裾を上げた未来は注目の的になっていた。
注意しようと思ったが呆気に取られている間に未来達はすでな隣に立っていた。
「あおちゃん、こんばんは。こら未来!!」
笑顔で挨拶をした一樹。
そのまま未来を説教しだした。