金髪の君*完結


頬を染め、顔を俯かせた未来を優しく撫でる一樹。


--いいな…


仲のいい2人をボーッと見ているとグイッと腕が引かれ、持っていた焼きそばを落としそうになり慌てて手に力を入れるとプラスチックの容器がパキッと音をたてた。

焼きそばがこぼれていないか確認する私は、腕を引かれたのをすっかり忘れていた。


「なぁ」


耳元で聞こえた声にビクッと肩を上げた。
固まる私に心は話を進めた。


「ソース取ってやろうか?

直接、な・め・て。」


「舐めて」を強調する心にゾクッと体が震えた。


心は私の腰を引き寄せ、顎を掴み視線を合わせた。
目の前にある心の顔は口角を上げ、意地悪そうな顔をしていた。
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