金髪の君*完結
人気の少ない道から大通りに出ると、屋台や、人に溢れかえっていた。
人混みに混じると周りの温度が上がり、浴衣を着ているせいもあり熱い。
逸れないように前を歩く心の背中だけを見て歩く。
人を縫うように前へ進むが、肩や腕が人と当たり倒れそうになるのを足を踏ん張り耐えた。
「あっ、葵ちゃんだ!」
突然、名前を呼ばれ足を止め声の方に視線を向けた。
そこには茶色い髪を盛り黄色の浴衣を着た厚化粧の女の子と、グレーの仁平を着たギャル男の2人が腕を組み立っていた。
---誰…?
見覚えのない2人に頭を傾けた。
「あはは!気付かないか!」
突然笑い出した女の子を見つめる。