金髪の君*完結
「--あっ!!いくちゃん!?」


女の子の笑顔に見覚えがあった。


「そうそう"いくちゃん"だよ。

葵ちゃん久しぶりだね?
誰と来たの?藤森くん?」


私の周りをキョロキョロ見るいくちゃんに


「あっ!」


心がいた方へ視線を向けたが、そこにはもう心の姿はなかった。


「はぁ~」と溜め息をはく私に


「はぐれちゃったの?

一緒に探そうか?」


いくちゃんは心配そうに私を見た。


「大丈夫だよ!
駅にある公衆トイレにいるはずだから。」


笑顔で答えると安心したように笑ういくちゃんに「じゃぁ、行くね!」と言い、駅へ向かった。


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