金髪の君*完結
目をギュッと閉じ、衝撃を待ったがいつまで経っても痛みは無くそっと目を開けると


「あぶねぇー」


若田に抱きしめられていた。


「離して!!」


すぐに若田の胸板を押し離れると距離をとった。


「助けてやったのにそれはなくね?」


「あ、ありがと…--じゃなくて、あんたが引っ張るから悪いんじゃない!!」


普段、声を荒げることがない私は「ハァハァ」と肩で息をした。

それを見て口角を上げ笑う若田に苛立つ。


「-で?用件は?」


強気な態度をとる私を見てニヤニヤと笑う若田。


「ほらよ。」


ポケットから何かを取り出し私の方へ投げた。



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