金髪の君*完結
下げていた頭を上げ心を見る。
「手ぇ貸してやる。」
真剣な顔付きで言う心。
「もちろん。」
「葵ちゃんは私のだから誰にもあげない!!」
笑顔の一樹と未来。
3人の言葉に涙が溢れた。
「--ぅん…あり…がとぅ。」
私の言葉は小さかったが聞こえたみたい。
だって3人の顔は笑顔だったから。
「---っ…」
--反則だよ…
心が見せた笑顔に胸がきゅんっと高鳴った。
あんなに悩んだ私は馬鹿だった…
手を差し出してくれる友達は周りに沢山いたのに、自分だけでどうにかしようと考えていた。
もっと早く気付けば誰も傷つかずにすんだのかな…