金髪の君*完結



「水色。」


「--えっ?」


後ろから声をかけられた泉ちゃんは振り返り声の主を見た。


「ふ、藤森くん!?」


「こいつには水色が似合う。」


驚く泉ちゃんを無視し、自分の意見を言って教室を出て行った心を目で追った。


(あおは瞳の色と同じ水色がよく似合うな!)


(こいつには水色が似合う。)


言い方は変わってしまったが、中学生の時、心に言われたことが同じで頬が緩んだ。


「うん!水色!似合う!」


泉ちゃんは黒や赤のドレスが載っていたカタログを閉じ、もう一冊のカタログを開き


「こ、これだぁ!!!」


興奮しカタログを指す。


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