金髪の君*完結



「銀の奴またサボった!
家帰ったらぶん殴ってやる!!」

鞄をブンブン振り回し怒り狂う美穂に私とアッキーは離れる。


立ち止まり『むきー!!』っと地団駄を踏む美穂に


「一緒に帰りたかったの?」


と声をかけてしまった私は咄嗟に口を抑えたが遅く、ギロッと睨む美穂に怒りの矢先を向けてしまったと後悔をした。


「あっ、じょ--えっ?」


『冗談です』と言うはずが、睨んでいた美穂の顔が赤く染まったのを見た私は驚きの声をあげた。


「な、な、なに、な、に言ってんのか、しら…」


視線を泳がし、明らかに動揺している美穂は図星だったらしい。


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