金髪の君*完結



「いらっしゃいませ、あいです。」


水色のドレスを靡(なび)かせ指名されたお客様の隣に座る。


「いやぁ~あいちゃん色っぽいね!!」


座った私を隅々まで視線を送るお客様で学校の生徒。
"あい"は私の源氏名。
"あおい"の真ん中の文字の"お"を取っただけ。
周りからは"あお"がいいと声があがったがすぐに拒否した。


"あお"


それは心だけに呼んで貰いたいから。
最初は"ちゃん"や"さん"を付けるが最終的には"あお"になるかもしれない。
それだけは、それだけは譲れない。


だから源氏名は"あい"。


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