金髪の君*完結
「置いてかないでーー!!」
走り出した私の背に、未来の焦った声が聞こえたが、パニックを起こしている私は反応することなく走りつづけた。
ひんやりした空気に周りは暗闇。
自分がどこに向かって走っているのかさえ分からない。
「--ひぃぃぃ~!」
「ひゃぁ!」
「来ないでぇぇ~!!」
本格的に出来ているお化け屋敷は、ホラー映画の貞○が至るところから出現し、その度に悲鳴を上げている。
恐怖で足が縺れながらも必死に走りつづけ--…
「--グスッ…--ひぃ!
--あっ!」
視界の先には少しの光りが漏れているドア。
疲れた足を動かし、ドアに手を--…