金髪の君*完結
受験シーズンの教室は、休み時間の今でも机に向かいペンを走らせている生徒が多い。
推薦を貰った生徒は小論文を、推薦を貰えなかった生徒は勉強を黙々としている。
推薦を貰えなかったのは、銀を含めて2・3人しかいないが…
銀が朝から唸っているのには気付いていたが、3時間目終了のチャイムと共に叫んだから驚いた。
「銀くんって確か-…」
「建築科があるK大。」
「K大は…人気あるし、偏差値高いもんね。」
「バカ銀、今回成績下がったから推薦貰えなかったみたいだよ。」
「じゃぁテスト受けるんだね。」
「受ける気あんのかね、意味もなく唸って叫んで…
勉強しろってーの。」
机に突っ伏している銀に向かってベェーと舌を出した美穂。
なんだかんだ言って、美穂の顔は心配している表情だった。