金髪の君*完結
受験シーズンなのに教室に来ない心と一樹。
余裕なのかなと思っていた私は、周りが慌ただしく動いていることに気がつかなかった--…
「今日は私達だけで帰るよ。」
SHRが終わり、美穂とアッキーの席へ向かう途中で勉強に集中していた銀が「俺も一緒に帰る。」と言い、開いてある参考書を乱暴に閉じ鞄に詰め込んだ。
慌てる銀に美穂が「勉強してていいよ」と言ったが「美穂の部屋でやる。」と言い頭を撫でられ頬を赤くした。
そんな2人を見て、アッキーと顔を見合わせクスクス笑う。
私達が見ていることに気付いた美穂は、頭を撫でている銀の手を払いのけ、ドアへ向かって歩き出した。