金髪の君*完結



「きゃーー!マンボー!!可愛ぃー!」


水族館に入った私達は、"順路"と書かれた矢印の方向に従いながら歩いている。

真横を歩く心との距離は手が触れるほど近い。
手を繋がないのは私達は"友達"だから。

手が触れる度にドキドキと胸が高鳴り、そして最後には苦しくなる。


片思いって辛い…


付き合っていた頃は、手を離すことが珍しかった私にとって、この距離が淋しくもどかしい。

そんな気持ちをごまかすように魚に集中した--…



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