金髪の君*完結
「ここ、どこ…?」
車が止まり、降ろされた私の前には立派なマンション。
「俺ん家」と一言言い、私の手を引いて歩き出した。
「えっ!?
ちょっと、待って!!」
「ん?」
「な、なんで家?」
「あぁ…入れば分かる。」
再び手を引き歩き出した若田に、どうにでもなれと諦めつつ着いて行った。
一目見ただけで高級だとわかるマンションのロビーの床は大理石で、吹き抜けの天井からは沢山の太陽の光が入り込み、ロビーを照らしている。
「わぁ…」
太陽の光を反射し、キラキラと光るに大理石に目が奪われた。
「ハハッ」
前から聞こえた声に、ムッと顔をしかめた。