金髪の君*完結
「……」
綺麗になった部屋を、キョロキョロと目を見開き見る若田は
「落ち着かねぇ…」
聞き捨てならない言葉をはいた。
「人がせっかく掃除し「サンキューな…」」
怒鳴ろうと思っていた私は、若田の言葉に驚き固まった。
「落ち着かねぇけど、すげぇ嬉しい。」
笑顔を向けた若田に、ドキッと胸が高鳴った。
心の時の胸の高鳴りとは違うけど、私はきっとこの人と"恋人"をやっていけると思った。
「じゃぁ、リビング戻るか。」
そう言い、棚に手をかけ立ち上がった若田に
「あーーーー!!」
注意しようと思った私は、目の前の光景に言葉を失った。
「な、な、な…」
「すいません」
「なんで棚が倒れるのー-!!」
私の叫びは、リビングや隣の部屋にも響き渡ったとか--…