金髪の君*完結



「あったりぃ。
あの時は邪魔されたからねぇ。」

にじり寄る飯塚に、震える足で距離をとった。


「なんでこの俺がフラれるのかがわかんねぇ。」


縮まる距離。


「こんなに愛してるのによ!」


「--ひぃ!」


ガシッと掴まれた腕。

私はそのまま床に倒された。


「いっ…-」


倒された時に唇を噛み、血が滲む。



「やっと手に入る。」


上に覆いかぶさる飯塚はニヤリと笑い、唇についた血を指で拭い指を舐めた。


「た、たすけ…」


ガタガタ震える私に


「誰も助けにこねぇよ。沢山楽しもうぜ。」


笑みを浮かべ首筋に顔を埋めた。



「い、や…」


震える手で飯塚の体を離そうとするが、恐怖で力が入らない。

首筋にかかる息と、なめ回す舌が気持ち悪い。



「--ゃ…け、ん…--」



(何があっても、他の奴のとこ行くんじゃねぇ。)



私の…



好きなひと--…










「----しんちゃん!!」













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