金髪の君*完結



「違う!私が…、かずくんも未来も私のせいで…」


「葵ちゃんのせいじゃない。
だけど、私達は親友でしょ?
若田くんの所に行く前に、相談してほしかった…」


弱々しい声に


「ごめんね…」


胸が痛んだ。



「じゃぁ、この話はおしまい!
あのね、あのね、この前かずくんと付き合いだして半年たったの!!
でね、でね、なんとネックレス貰っちゃった!
で、で、葵ちゃんに見せびらかしたいから明日、前行ったケーキバイキングのお店行こう?
じゃぁ、決定!
いつもんとこにいつもの時間に集合ね!じゃぁね!」


見せびらかしたい…

ケーキバイキング…

いつもの所にいつもの時間…

じゃぁね?



---未来…


私は、電話が切れた携帯を見て溜め息を吐いた。



未来の後にも、美穂やアッキーに電話をし謝罪した。


優しい二人は、家庭研修中に遊ぶことを条件に許してくれた。


美穂に、「銀くんが、惚気ながら人殴ってたよ」と言ったら「あの馬鹿銀。」と言いつつも声は嬉しそうだった。




半月しかない家庭研修は、未来の甘い誘惑と美穂とアッキーの質問攻めの誘いに全て潰れてしまった。



卒業の予行も参加し、久しぶりに袖を通した制服に温かな気持ちになった。



そして今日は、卒業式--…








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