恋の方程式

「ちょっと萩原。」
「はい?」

いきなり先生に呼ばれたからびっくりした。

「萩原に話があるからみんな教室から出て行ってくれ。」

先生がこう言うとみんなは教室から出て行った。

「あのぉ~」
「ん?何だ?」
「ハナシって一体・・・?」

私は不安で仕方がなかった。

怒られるんじゃないのか
呆れられたんじゃないのか

色んな不安が胸に積もる。

「今回の授業、分かりやすかったか?」
「へ?」
「いや・・・だって中1って基本中の基本だから今分かっておかないと3年なったら大変だろ?」
「あ、そっか。」

納得。だから私に・・・
ん?
何で私だけに聞くの?
聞くだけだったら別にみんなを教室から出さなくてもいいんじゃないの?
ってか第一授業の終わりにでもみんなに聞けばよかったんじゃない?
ええい!思い当たったらすぐ行動!
聞いてしまえ!

「何で私だけに聞くんですか?」
「は?」
「だから、別に私だけに聞かなくても良かったんじゃないんですかって聞いてるんです。」
「あぁ、なるほど。」
「はぁ・・・」

呆れられたんじゃなくて私が呆れた。
なんでこんな人好きになっちゃったんだろう・・・




今自分に問いただしたい。







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