恋の方程式
トキメキ
<<先生の性格>>
それが嫌ほど分かったのは{(地獄の)野木プリント作戦}
が開始せれたのその翌日だった。
「この問題はプラスとマイナスがあるから、」
「・・・・」
私は先生の解説を聞きながら、必死に考えていた。
だが、先生には全然集中してないように見えているらしい。
「お前気合入れて聞いてんのか?」
先生がしかめっ面で聞いてくる。
もちろん私は大真面目で聞いている。
「当たり前じゃないですか!やる気が無いなら最初からここに来ません!」
「それも理屈だな。」
先生が笑顔で言う。
一瞬だけど、胸の奥がきゅんとした。
先生のいいところを2日目にして私は何個か見つけた。
1、先生は笑顔が優しい。
2、先生は話が面白い。
3、先生は要り代わりが早い。
4、先生は声がかっこいい。
そして・・・
5、先生は私に優しい。
<こんなの考えてたら私が先生の事好き見たいジャン!>
私は急に赤面した。
こんな恥ずかしい思いをしたのは久しぶりかもしれない。
「萩原!」
「は・・・はい!」
私は反射的に先生を見た。
赤面した顔で。
「・・・何赤くなってんだよ・・・」
キュン・・・
「あ、暑いだけです!」
私は勝手に理由を考えとっさに答えた。
先生はそうか、と言い解説に戻った。
さっきの先生の言葉が頭から離れない。
<・・・何赤くなってんだよ・・・>
先生は目をそらしながら言っていた。
心が揺れる。
(この気持ちなんだろ・・・)
昔から恋愛というものに興味が無かった私は、
今日、初めての感覚を覚えた。