恋の方程式

「ここはこうで・・・」
「・・・」

先生は何事も無かったように解説を進めていた。
私はメッチャ悩んでいるのに!
先生はズルイ・・・

「あ、まちがえた。」
「あ・・・」
「萩原、消しゴム・・・はいいや。」

グリグリ

「あ!!」
「何だよ」
「ちゃんと消しゴム使ってください!」
「嫌だ!めんどくさい!」
「・・・先生って何型?」
「完全なるO型だ!」
「げ・・・一緒」

なんて、ホントは嬉しかったり。

「なんだ。萩原もO型か。」
「まぁ・・・」
「ならO型らしく生きろ!」
「だって見にくいじゃないですか」
「見にくい!?O型は読めればそれでいいんだ!」
「え~~!?ありえない!」
「O型としてお前はありえねぇ!」
「先生は教師としてありえないです!」
「なんだと!?」
「野木先生!萩原!」

突然清川先生が教室に入ってきた。

「静かにして下さい!隣は授業中なんです!」
「あ、スイマセン。」
「ごめんなさい。」

先生と私は清川先生に謝罪して、清川先生は教室を出て行った。

「ごめんなさい。私のせいで・・・」
「いや、俺も大人気なかった」
「・・・」
「・・・」

沈黙の中、言葉をだしたのは先生だった。

「俺大雑把だから、堪忍してくれ。」
「あ、はい・・」
「じゃ、解説再開するか。」
「うん」

そこからは、二人とも真面目にやった。
22時、かえる直前に先生は私にこう言った。

<明日、絶対来いよ>

私はその日の赤面事件のことを思い出したので、
先生に<さよなら!>と、顔を隠して急いで帰った。
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